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■□□□1,第10回東京フィルメックス・コンペティション受賞結果
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【第10回東京フィルメックス受賞結果】
11月21日(土)より11月29日(日)まで有楽町朝日ホールをメイン会場に 開催された第10回東京フィルメックスにおいて、以下のように審査結果が決定 いたしましたのでお知らせいたします。
●東京フィルメックス・コンペティション 受賞結果
最優秀作品賞
 「息もできない」  (Breathless/監督:ヤン・イクチュン/韓国/2008年)
   *提供:スターサンズ 配給:ビターズ・エンド
 副賞として賞金100万円が監督に授与されます。
受賞理由;
  わたしたち審査員一同は、この素晴らしい初監督作品に賞を授与すること   を決めました。この作品は、映画において、ある種の化学反応ともいえる 困難な作業を成し遂げています。つまり、さまざまなジャンルや時に極端なまでの感情表現を織りまぜることに成功しているのです。おどけたコメ ディやメロドラマ、そして悲劇を織りまぜながら、この作品は韓国の近現代史における、そして今日の社会や家族の中に存在する暴力についての本質が監督の深い洞察力によって描かれています。さらに、審査員一同が特に感銘を受けたのは、主演俳優であり監督であるヤン・イクチュンの演技です。彼は自らの作品の中で、強烈な存在感を持って生きていたといえるでしょう。
ヤン・イクチュン監督受賞コメント;   参加できただけでも幸せだった東京フィルメックスで、このように大きな賞までいただくことになり、とても嬉しいです。『息もできない』は私自身のために作った映画です。しかし、今では私のためだけではなく、多くの皆さんと一緒に分かち合える映画になったよう に思えて、とても幸せです。これからも包み隠さず、果敢に表現していきます。包み隠さずに心を開くことで、より清く健全になれることを『息もできない』を通して知ったからです…。   ありがとうございました。
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審査員特別賞『コダック VISION アワード』
 「ペルシャ猫を誰も知らない」  (No One Knows About Persian Cat/監督:バフマン・ゴバディ/イラン/   2009年)
 副賞としてコダック株式会社より8,000米ドル相当の生フィルムが監督に授与  されます。
受賞理由;   私たち審査員一同は、バフマン・ゴバディ監督の『ペルシャ猫を誰も知らない』を見て大変感銘を受けました。抑圧的な社会で音楽を通じて自由に自己表現をしようとする人々を描きながら、この作品はフィクションとドキュメンタリーの区別を越えてさまざまな映像言語を効果的に使うことに 成功しています。自由への模索を表現する素晴らしい音楽の使い方がとりわけ秀逸で独創的であると考えます。
バフマン・ゴバディ監督受賞コメント;   今回は親愛なる日本の友人たちに会えなくてとても残念です。日本の方々は世界で最も映画を真剣に観てくれる観客であると信じています。     
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○第10回東京フィルメックス・コンペティション
審査員:
  崔 洋一(審査委員長/日本、韓国/映画監督)
  ロウ・イエ(中国/映画監督)
  ジョヴァンナ・フルヴィ(イタリア/トロント国際映画祭アジア映画プログラマー)
  ジャン=フランソワ・ロジェ(フランス/シネマテーク・フランセーズ・プログラム・ディレクター、映画批評家)
  チェン・シャンチー(台湾/女優)

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観客賞  「息もできない」  (Breathless/監督:ヤン・イクチュン/韓国/2008年)
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