2月25日(土) 映画「ラブポリス」公開初日を迎え、ワーナー・マイカル・シネマズ板橋で行われた舞台挨拶に、ダブル主演のお笑いコンビ「平成ノブシコブシ」の吉村崇、「ダイノジ」の大地洋輔、坂田佳弘監督が登壇した。この日は満員で主演2人を一目見ようと駆けつけた女性ファンが殆ど。大地の相方・大谷ノブ彦(ダイノジ)が司会として、サプライズ登場すると驚きの声が上がった。
同作は、“モテない、金ない、仕事ない”の三重苦ニート2人(吉村&大地)が、「失恋直後の女性は落としやすい」と雑誌で得た情報を基に“ラブポリス”として女性を傷つけた男たちを制裁して下心を満たそうとする男達の物語。2011年に開催された第3回沖縄国際映画祭出品作品。
主演の吉村は、吉本興行同期のお笑いコンビ「ピース」綾部祐二主演の「TSY タイムスリップヤンキー」に対抗心を燃やし、初日舞台挨拶の上映回動員数勝負を挑み、負けたら「相手の主演映画前売り券100枚分(総額13万円)を自腹で購入する」と堂々と公約していた。登壇した吉村は「(劇場内を見回し、こんなに(観客が)入っているから大丈夫!」と自信満々。しかし、司会の大谷ノブ彦(ダイノジ)から「ラブポリス」が僅差で敗北した結果を告げられると、吉村は負けたショックで膝から崩れ落ち、「あらら、参りましたね。しょうがないですね。これはまた、もう…」とリアルに落ち込んだ様子で苦笑い。その姿を見た大地から「破天荒(キャラ)でしたよね?全然、破天荒じゃないですよ」と突っ込まれると、「破天荒でも13万円というリアルな出費は、流石にヘコんでしまう」と肩を落としながらボヤいて会場の笑いを誘った。
本作が映画デビュー作となった坂田監督。胸の内ポケットから昨年の手帳を取り出して1年前の過酷な撮影スケジュールを暴露し、当時の状況を振り返りながら出演者とスタッフに感謝の言葉を述べた。後方の座席から初回上映の反応を見守っていた坂田監督は「最初はスベリ気味でしたが(笑)、2人のシーンが意外とウケていた」と作品の出来に自信を持った様子。
そのほか舞台挨拶ではプレミア先行上映で好評だった恋愛の達人・吉村と大地が来場者の恋愛相談に答える“リアルラブポリス”のコーナーが実施された。来場した女性からの「やっと好きになった人が芸人さんです。良いアドバイスはありますか?」という悩みに坂田監督は「止めた方がいい」と即答。大地は「止めたほうがいいと思います。芸人は大変。売れなかったら支えないといけないし、娘みたいな人にはマトモな恋をして欲しい。嫁さんに申し訳ないことをした。苦労をかけたり、お金借りたりと迷惑をかけた」と説得力の欠けるオカマバーのママ風の口調で実経験を踏まえてアドバイス。吉村も「若手芸人は人間のクズ。何の役にも立たない。」とバッサリ。それでも吉村ファンの女性の悩みであることが分かると「1回ぐらい経験するのは人生にもいい。もし、あれだったら電話番号を持って来てくれれば、家に呼んで40分ぐらいで帰します」とそれまでの意見を堂々と翻す破天荒ぶりを見せた。
箱から取り出された3通目の相談は、異彩を放つ“果たし状”と書かれた仰々しい手紙。大地は「これは綾部だな!」、大谷は「仕込み?嘘でしょ?凄いね」の驚きの声を口にすると、これまでの和やかな雰囲気は一変して緊張した空気が張り詰めた。恐る恐る開封して内容を確認する登壇者一同。まさかの女性の恋愛相談であることが判明すると、会場からは安堵の声の後大爆笑となった。そんな悩みに「駄目男を好きになる女性は、意外と魅力的になっていく。今は苦しいかもしれないけど、後々の自分の糧になると考えればいい」と持論を披露し、恋愛達人の役目を果たした吉村は満足気な笑顔を見せた。
最後に吉村は「短期間で作ったので台詞を噛んだりしたシーンも撮り直しせずにそのまま使っている。ニートの素の部分を自然に見せるため、監督が敢えて拘った部分。繰り返し観て、是非見つけて欲しい」と作品の見どころをアピール。一方の大地は「ラブホテル外での2人のアドリブの掛け合い。あとは自分でも自信があるアクション。あの高い所から飛び降りるシーンを多くの人の伝えて欲しい」と実際には存在しないアクションを強調して舞台挨拶を締めくくった。
映画「ラブポリス〜ニート達の挽歌〜」は、2月25日(土)よりジョリー・ロジャー配給でワーナー・マイカル・シネマズ板橋他全国順次ロードショー。
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